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〜bizara knabino〜【鬼灯の冷徹】

第2章 *鬼vs.宿敵 地獄大一番


「おのれ鬼めっ…所詮は血も涙もない奴よっ……桃太郎の剣術受けてみよ!」



そう言って桃太郎は自分の剣を抜き鬼灯様に向かって構える。
鬼灯様も持っていた金棒を構えたため、私はそそくさとその場を離れ倒れている3匹に寄っていく。



『皆、大丈夫です?』



「んぇー、誰?」



「あ、鬼だっ」



「雉って……」




ちょっと1人…いや、1羽?だけ引きずってるんだけど…
まぁ、置いといて慰めることに。




『鬼灯様がゴメンね? 可哀想なことしちゃったね。 皆が英雄なのは知ってるから、そんな落ちこむことないよ(笑)』




「なんでそんなに慰めてくれるの?」




「俺達、鬼退治だーって威張ってきたのに怒らないの?」




いつの間にか立ち直っていた雉を含め3匹とも不思議そうな顔で私を見つめてくる。
そんな単純で綺麗な目を見て少し笑ってしまった。




『怒るなんて、そんな事しないよ(笑) きっと彼や君達にも、何か事情って物があったんだろうしね。 慰める理由は…』



そこまで言って私は彼らに手を伸ばした。




『まぁ、簡単に言ったら…動物が好きだからかな?』



なでなでと、白い犬を撫でる。




「うぉ〜…気持ちいいっ」



「えっ! 俺も俺もっ」




そう言ってきたため今度は猿の…柿助さん?を撫でる。




『えーっと、貴方は柿助さんでした?』




「はい!そうです」




『で、雉さんが……ルリオさん?』




「その通りだ」




『あー、貴方は聞いてないや…お名前は?』




「僕はシロっ! 見た目通りの名前で単純でしょっ?」




『単純だけど、覚えやすくてシロって綺麗な名前で良いね(笑)』




名前を褒めてあげるとシロくんは隣のルリオくんに自慢を始めた。
ちょっとルリオくんが鬱陶しそうに見えるのは、気のせいにしていても大丈夫、かな?




「あ、そうだ! お姉さん名前は?」




『私? 私はね、って言うんですよ。よろしくお願いしますね』




「うん! 様ありがとう!」




さっきと比べて表情に明るさが戻った3匹にホッとした。
柿助くんを一通り撫でたため、今度はルリオくんに移る。
地獄に雉は初めてだったため、雉と言う鳥に触れれて嬉しかった。



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