第6章 小心者の緊張
黎side
澤「…あ、すまん。///」
貴「いえ///」
(う、うわぁ、成行と言えど澤村先輩と…きゃぁ///)
心の中で乙女になっている自分を、無理矢理引き戻す。
澤村先輩は少し赤い頬を緩ませながら、私の手を引く。
澤「風間には、うちの部のマネージャーやってもらわないと困るからな。逃げられないように、体育館まで引っ張ってくぞ!」
貴「に、逃げませんよ!!!///」
私達を見ているのは、夕日だけ。
でもやっぱり、恥ずかしい。
澤村先輩と体育館に戻る(手は離してます)と、
日「キャプテェェエン!!」
澤「っこ、今度は何?」
日「…これ!」
影「………」
二人が澤村先輩に差し出したのは、入部届け。
澤村先輩はそれを受け取り、清水先輩に声を掛ける。
澤「清水。あれ、もう出来てるよな!」
清「うん。」
清水先輩が持ってきたのは、段ボール箱。
中身は、
日「うほおぉおぉ!!!」
烏野男子排球部とプリントされた、真っ黒なジャージ。
清「はい。黎ちゃん。」
貴「え。」
澤「何驚いてるんだ?」
菅「風間も、もう一員だろ?」
貴「……っ、はい!!」
嫌がる月島君も無理矢理ジャージを着せられ、1年生5人、全員整列。
澤「それじゃあ、せぇの!!!」
全「「よろしく!!!」」
1年「「よろしくおねがいします!」」
先輩方と同じジャージを着ているだけでとても嬉しかった。緩んだ頬を両手で覆いながら、少し滲む涙を隠す。
澤「さぁ、片付けるぞ!」
片付け始めた時
嵐のごとく
?「く、組めたよぉ!!」
1人の男の人がやって来た。