第4章 3対3
黎side
第一セットも終盤。月島・山口・澤村先輩チームが20点代に乗る。
月「…」
"パン"
月島君のサーブは田中先輩へ。レシーブは影山君へ。
月島君は田中先輩をマークしようとしてる感じがする。でも、日向君が凄いスピードで突っ込んでくる。
貴「っ?!」
月「っ!山口もこい!!!」
いつも冷静な月島君が本能で警戒するほど、日向君のオーラがさっきとは違う。
日向君は月島君が立つライト側で踏み切る体制。
きっと、その場にいた全員が日向君はそこで翔ぶと思っただろう。
でも、日向君は踏み切る事無く、月島君を振り切る様にレフト側へ走る。
月「っ?!」
まるで、鬼ごっこのように月島君が日向君を追いかける。
でももう
一歩出遅れたら…
……間に合わない。
日「っ」
"スパーン"
日向君のスパイクは澤村先輩の横を抜き、綺麗にコートへ叩きつけられた。
日・影「「よっし!!!!」」
ここに、超高速速攻、誕生。