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好きだ。-烏達の恋-

第4章 3対3


澤村side


澤「おはよ。」

貴「おはようございます!」


いつもと変わらない朝。
風間との挨拶。
でも今日は3対3の試合当日。この試合によっては、烏野バレー部の今後が大きく変わってくる。そんな大事な試合の朝、緊張が無いと言えば嘘になる。


貴「今日は、3対3ですね。」


突然、隣から聞こえた緊張した声。


澤「そうだな。」


緊張を隠して返事をする。


貴「…先輩は、やっぱり月島君達のチームに入るんですか。」

澤「ああ。」

貴「………」


皆知ってることを聞いて、黙る風間。


澤「ん?どうしたんだ?」


なんでもありませんと、誤魔化す。だが、俺に何か隠し事をしているのがバレバレだ。


澤「なんだ?気になるから、正直にいいなさいよ。」

貴「…子供だと、笑わないでくださいね。」


上目遣いで、少し困ったようにお願いをする風間。
あまり観ることの無い仕草にドキッとする。


澤「笑わないよ。(平常心、平常心。)」

貴「…私、月島君嫌いです。だから先輩を応援すると月島君を応援してるみたいで…嫌なんです。」


(え?………そんなこと?)


貴「あの憎たらしい嫌味、余裕ぶってる表情、イケメンって言われてますけど、何処がいいか分かりません!いつでも私をからかって…」

澤「…っくくくく」

貴「わ、笑わないでって言ったのに……」


まさか、月島が嫌いだからと言われると思ってなかった俺は、変なツボにハマってしまい、なかなか笑いが止まらない。
実は練習中の二人を見ていて、二人は仲がいいと思っていたのだ。月島が風間をからかっていて、風間が照れながら突っ込みを入れて。幼なじみの様にも見えるくらいだった。
だから、きっと風間は月島を応援すると思っていた。
でも今、俺を応援してくれると言ってくれた。それが、凄く嬉しい。

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