第6章 EP誠凛3 僕は女です。
「あら、私は別に構わないけど。」
「いーや、これ以上カントクに負担はかけらんねぇ。な、皆。」
日向の言葉に皆必死な様子だ。
「皆必死すぎ」
僕はクスっと笑ってしまった。
「お前普通に笑えるんだな。」
かがみんからそう言われた。
「どういう意味?」
「そのまんまの意味だ。」
意図が分からず戸惑っていると
「もっとチャラい感じだと思っていた。ということではないでしょうか。」
と黒子っちが通訳してくれた。
「失敬な。」
「な!? ちげーよ。黒子いい加減なこと言うんじゃねぇ。」
僕が少し怒ったように言うと、かがみんは慌てて黒子っちの解釈を否定した。
「あれ、違うんですか?」
黒子っちがきょとんとした様子で聞き返す。
「じゃなくて、そんな格好してるし女を口説くような感じでしか笑えないのかと思ってた・・・・・・ッス」
なるほどと僕は納得した。
語尾にスをつけたのは、一応2年生っぽく見えたからだろうか?
「別に僕だって普通に笑えるよ。女の子口説くのが生きがいって訳じゃないしね。」
心底意外だった。というような驚き方をされて、僕はかなり心外だったんだけど。
「そこ、部活始めるわよ。あ、和泉さんはこっちね。」
リコたんに呼ばれ、示された場所はベンチ。
座って見学しろってことか。
マネージャーで入部するとしても、黒子っちたちとバスケしてみたかったなぁ。