第13章 裏切り
チョ「おい、サンジ!なに、寝てるんだー!」
朝からチョッパーは声を荒らげている。
朝一でルーシェの様子を見に来てみれば、医務室のベッドの上で眠っているサンジ。もちろん隣にはルーシェ。
昨晩、ルーシェからのお許しは出たとはいえ、ルーシェが起きた事は誰も知らないから勝手にサンジがベッドに入ったと周りは思うだろう。
サ「…うるせー!ルーシェちゃんが起きちまうだろ?!」
サンジは、バッと体を起こすとチョッパーに怒鳴る。
チョ「も、もしかして…目、覚ましたのか?!」
サ「あぁ」
チョッパーは、泣きながら医務室から出ていく。
「んん…あ、サンジおはよう」
サ「あ、起こしちゃった?」
「ううん、大丈夫」
サ「よかった」
「眠れた?」
サ「おかげさまで」
すると、バンッと大きな音がしてドアが開き、医務室には一気にクルーのみんなが集まった。
ル「ルーシェ!!」
ナ「…もう、目を覚まさないかと思ったじゃない…」
いつものように名前を呼ぶルフィに、
泣きそうなナミ。
ほかのみんなも目に涙を浮かべていた。
「みんなごめんね…」
ゾ「お前は悪くねーだろ」
ウ「そーだぞ、無事でよかった」
ルーシェの心の中は、
暖かさでいっぱいになった。
「ありがとう、みんな」
ナ「ルーシェも目を覚ましたことだし…島にもついたし…島散策いきますか」
「あ、私も行く!」
ロ「体は大丈夫なの?」
「うん、大丈夫。どれくらい滞在するの?」
ル「そーだなぁ、3日間だな」
二カッと笑いそう告げる。
(タイムリミットまであと3日…それまでやることを終わらせないと…後悔はないようにしたい)
「さ、サンジ…今日一緒に島散策したい」
サ「…あぁ、いいぜ」
とりあえず、女子部屋に戻り着替えて準備をする。
サンジと2人きりででかけたことなんてないから、まるでデートの気分だ。
何の服を着ようか、最初で最後のお出かけだから気合を入れて少しでも可愛くうつるように努力していた。
そして、甲板で待つサンジのところに急いだ。
サンジは目を見開き、そして頬を赤く染める。
サ「かわいいよ、ルーシェちゃん」
その一言に、ルーシェは顔を真っ赤に染める。
まるで付き合いたてのカップルのようだ。