第12章 真実
「えっ、あの…サンジくん?」
サ「みんな、心配してたんだ…2週間も目を覚まさないから」
抱きしめながら、そういうサンジ。
ルーシェは、2週間も闇の中で走り続けたんだと驚いた。
「あの、、」
抱きしめられている状況に、段々と恥ずかしくなってきたルーシェ。
サ「あ、ごめん」
サンジは、ぱっとルーシェから離れる。
サ「ルーシェちゃん、言いたくなかったらいわなくていいんだけど…言いたいことあるって…言ってたよね?」
「あ…えっと……うん」
ルーシェは、それを勇気を振り絞り言おうとした。
だが…
──────麦わらの一味を傷つけることになるぜ?
そのカジキの言葉が頭をよぎり、
ルーシェはいうのをやめた。
「そーだったんだけど…忘れちゃった」
笑って誤魔化したルーシェだったが、
サンジは、嘘だってことに気づいていた。
でも、それを言ってしまえば…
これからサンジと離れられなくなるかもしれない。
いうのは、最後のさよならの時に言おうと
心に決めていたのだった。
「思い出したらいうね」
サ「わかったよ」
サンジは、微笑みルーシェの頭を撫でる。
「サンジ寝たら?寝てないんでしょ??私は、大丈夫だから…心配ならここのベッド入っていいよ」
ルーシェは、少しでもサンジとの時間を大切にしようと普段は言えないようなことをスラッといっていた。
サ「そ、それはレディに失礼に」
「いいよ、実は私もずっと暗いところにいたから心細いし」
サ「……じゃあ、」
そういってサンジは、ルーシェの横に寝っ転がる。
するとまもなく眠ってしまった。
「限界…だったよね…」
ルーシェは、座ったままサンジの頭を撫でてみた。
サンジは、くすぐったそうにしている。
その姿が愛おしくてたまらなくなってしまった。
ルーシェも寝ていたとはいえ、夢で体力を使っていたのですぐ眠気がきた。
「おやすみ、サンジ」
ルーシェは、サンジとは逆の方を向き…みんなと別れなくてはいけないことを見に感じながら眠りについた。