第9章 大切な人
ナ「ちょっと、ルーシェ大丈夫?」
「う、うん…」
ナ「なんか、ごめんね…これ、渡しに来たの」
ナミは、手紙をルーシェに渡す。
「え…」
手紙には、ユエと書いてある。
「ユエさんから?…も、もしかして……もう、島を出たの?」
ナ「ええ、早めに出た方がいいと思ってね」
(そっかぁ…最後にちゃんとさようならって言いたかったんだけどなぁ…)
「ナミ、ありがとう」
ナ「じゃあ、サンジくん1回部屋出ようか」
サ「はぁーーーいっ!ンナミさぁぁぁん!!!」
サンジは、いつもの調子でナミと医務室から出ていく。
さっきとは大違いだ。
(やっぱり、サンジ…ナミのこと好きなのかな)
「っと…手紙手紙……」
ルーシェは、手紙を読み始める…
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ルーシェへ
目覚めたかい?
君がこの手紙を読む頃にはきっと、船が出発していると思う。
わたしにとってルーシェは、初めて一緒にいたいって思える女性だった。
君を手放すのは実に惜しい…
けど、ルーシェが麦わらの一味といることが幸せなのなら…私はそれで幸せだ。
それに、君のことを幸せにしてくれる人達みたいだし…
少しの間だったけど、ありがとう。
君は、私の大切な人だよ。
ユエ
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「ユエさん…ッ…ありがと…うッ」
声を堪えて、ルーシェは泣く。
(私、泣きすぎ、、)
泣きすぎる自分に思わず笑ってしまうほど。
(ほんとに、素敵な人にあった。私にとって…ルフィも…サンジも…みんなも…大切な人。私も強くなろう…みんなを守ろう…)
ルーシェは、
涙を強さに変えた。
そして、
大切な人を守ると心に誓った。