第8章 後悔
「ん………」
ルーシェは目を覚ますと、そこは狭い部屋のようだった。
ガタガタと動いてるようだ。
(…馬車?)
手足は縛られ、
口にはタオルで抑えれていて声が出せない。
世間のことにあまり詳しくないルーシェでも、今自分の置かれている状況には理解出来たようだった。
「んーんっ…んっ!!」
バタバタと暴れるが、外にも聞こえず…
これ以上体力を使うのはやめようと諦めた。
(なんで…私……)
ガタガタと揺れ、身体に振動が来る。
床に寝ているためすごく居心地が悪い。
(どこいくんだろう…これから)
振動がなくなると、止まったことを感じさせられる。
すると、外から人の声が聞こえた。
?「連れてきましたぜ、100億の女」
?「よくやった。これで、俺は…金持ちになれるなぁ」
ルーシェは、会話を聞いて青ざめた。
(わ、私…また売られる…)
そう確信した時には、
もう遅かった。
ルーシェは売り手であろう、男に担がれ連れていかれた。
バタバタもがくも、がっしりとつかまれ無駄な抵抗になってしまう。
売買人「お嬢ちゃんかわいいねぇ、売るのはもったいねぇーよ」
歩きながら男はそういう。
ここは、森の中人が来るわけもなく…
私は黙って連れていかれてしまった。