第7章 すれ違い
夕食の時間
ル「んめぇな!」
ウ「こっちもうめぇぞ!」
いつも通りの2人。
そんな中、不自然な3人がいた。
サ「ジュースおかわりいる?」
と、ゾロに聞くサンジ。
もちろん、ゾロはジュースなんて飲まないし飲み物だってまだたくさん入っている。
ゾ「おい、ちび。ジュースおかわりいるか?」
ゾロがルーシェに聞く。
「う、ううん…いらない」
そして、ルーシェはゾロに答えて
ゾ「いらねぇわ」
ゾロはサンジに答える。
サ「わかった」
サンジは、直接ルーシェと話そうとしない。
ルーシェもサンジとは気まずそうだった。
その異変には、
ルフィ以外みんな気づいていた。
ゾ(なんで、俺が間取りもたねぇといけねんだよ…ちびのためじゃなかったらやってねぇよ)
(ゾロ…ごめんね。ホントはサンジと話したいんだけど…気まずくて……なんか、話しづらいっていうか話しかけづらいっていうか…)
無言でご飯を食べ進めるルーシェ。
チョ「そういえば、帰ってくる時にスノータウンの王子とサマータウンの王子が婚約者の発表を明日するって言ってたぞ」
──────ゴトッ
チョッパーのその言葉に、ルーシェは持っていた茶わんを落とす。
「あ、ごめんっ」
ロ「大丈夫?」
「う、うん…ごめんね。なんか、お腹いっぱいになっちゃった。先に部屋戻るね」
ルーシェは、皿を下げてダイニングから出ていく。
みんな、心配そうにルーシェのことを目で追った。
部屋では、
ルーシェが布団の上でサンジからもらったぬいぐるみと向き合って座っている。
「サンちゃん…なんかね、うまくいかないんだぁ……」
ぬいぐるみに話をかけるルーシェは、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「サンジ、私のこと嫌いなのかな…」
ポロッと1粒涙を流すと、止めていたものがなくなったように…涙が溢れて溢れて仕方なかった。
「私、どっちかと結婚しなきゃいけないのかなぁ?…サンちゃん……」
ぬいぐるみを抱きしめ、ベッドの上にうずくまる。
『子猫ちゃん…お前は俺と結婚するんだよ』
ルーシェの耳に届いた、聞き覚えのある声。
カジキの声だ。
その声で、さらに苦しめられ涙が溢れる。