第2章 カーズ(ジョジョ)
~姫咲 萌~
「カーズ…、正直に申しても宜しいでしょうか」
「何だ?」
上機嫌に微笑むカーズに、嫌味の他何でも無い言葉を容赦無く発する。
「気色悪いので私に近寄らないで下さい」
すると、顰めっ面をして嫌がらせのつもりなのか優しく抱き締めてきた。
図体の大きいカーズに抱き締められては埋もれてしまって逃げられないじゃあないか…
私がもがいて居ると、鼻唄混じりに問い掛けてくる。
その態度…酷くないですか…
私は苦しんで居るのに…鼻唄混じりですよ…
「このまま萌に近付いていても良いか?」
「それなら、離してやらん事は無い」
凄い上からの申し方ですね。
いや…、まぁ…カーズが一番上なのですが…
しかし…こんな言い方をされては誰でも気に障ります。
「嫌です」
だから私は迷わず即答の選択をする。
私が性格悪いの位、御存知でしょう…?
「なぬ!?」
そんな言い方をしても可愛く無いです、責めて背を縮めて下さい。
カーズの頬をギリギリと強く捻って居ると、ワムウとエシディシが微笑ましげに寄って来た。
一体、今まで何処に居たのでしょうか…
「早く助けて下さい」
「変質者が居ます」