第5章 雲雀 恭弥(リボーン)
~雲雀 恭弥~
「ねぇ、萌…どんな水着を買ったんだい?」
電車で行きたいと萌が言い出した為、朝早くに出て人が少くゆったりと寛げている最中、僕は微笑みながら問い掛ける。
恥ずかしがり屋な萌は小声で何かを言ったと思えばバッグを押し付けて顔を背けられた。
何か僕、イケナイ事を言ったのかな。
そんな事を考えながら、水着が入っていると思われる袋をバッグから見付け出す。
「……ワオ」
少し反応に戸惑いつつ、無意識に声が漏れた。
「うぅ…スミマセン、でも…恭弥サンが以前に水着姿の綺麗な女性を見ていたので…その様な物が御好きなのだと……」
以前に水着姿の綺麗な女性を見ていた…、って…萌以外の女は興味が無いから見ないんだけど…
「何時の事?」
「えっ、えっとですね、応接室に一人で居る時に見付けたんです…綺麗な女性の写真集を…」
おずおずと言い出す萌を横目に僕は面白くて笑い声を堪えて口角が上がる。
馬鹿な萌…
それに、そんな不埒な物を僕が所持している訳が無いだろう?
「それは指定されて無い物を所持している男子生徒から没収した物だよ、直ぐに捨てようと思ったんだけど時間が無くてね」