第3章 獄寺 隼人(リボーン)
花火にも負けない位の綺麗な笑顔を浮かべる萌。
駄目…だな。
萌を見ていると和まされて怒りも消える。
「座って見よ~!」
「そうだな」
大きな花火の音と
早くなる俺の鼓動と
綺麗な花火のお陰。
ほんの少し素直にさせてくれよ…な?
「大好きだせ…、萌…」
小さな声で萌に向けて囁く。
花火の音で声は消されるけど、それだけで良かった。
気持ちをほんの少し言えただけで今は満足だ。
「……馬鹿なんだから」
隣で恥ずかしそうに微笑む萌に気付きはしなかったけれども、その幸せは俺だけが知れるモノ。
~EИD~