第8章 8
意外すぎるノアの行動に頭がついていかないリヴァイだったが
少し経つとリヴァイも腕をノアの体へと回した
トクントクンと鳴る心臓の音が心地よい
「…意外だな」
リヴァイが抱きしめ返してくれるなんて
ほぼ変わらない目線に綺麗な三白眼
それは思っていた以上に近くて、少し心臓の音は速くなる
「…緊張してんのか?」
ふっと笑うようなリヴァイの仕草に若干イラっとしたノアだったが
「…そうだよ」
合わせていた目からふいっと横に視線を外し、自分が言ったことに照れて頬をほんのりと染める
普段の余裕のあるノアとは思えない、可愛らしい反応
リヴァイはノアのおでこにキスをした
「…え、ちょ」
狼狽えるノアにリヴァイは表情は相変わらずだがふっと笑って
屋上から出て行った
それを何も言えずに見送ったノアはバクバクと鳴る心臓を抑えるのに必死だった