第8章 8
日中、訓練ばかりしていたリヴァイは屋上にいた
今日は兵士たちのやる気が一段となかったように思える
リヴァイも噂の方に意識がいって集中できていなかった
なんだかな
恋情に悩まされる日が自分に来るとは思わなかった
上を見上げれば沢山の星と今日は半分の月
地上に上がってから月がどんな形に変わっていくのか観察するのが日課のようになった
たまに、壁に邪魔をされて見えないこともあったが
最近はこの壁がなかったらと思うことがある
巨人との戦いを気にせず、人類の繁栄を考える日が来るのか
そう考えると少し不思議な気分になった
「今日は半月だな」
突然聞こえる声に驚愕するリヴァイ
屋上のドアのほうを見ると扉を背に、空を見上げるノアがいた
少しバクバクと鳴る心臓は驚きからか、それとも…