第7章 7
今日は幹部たちがいない
ハンジもミケもエルヴィンの会議についていった
何故私だけ置いていったのかはわからないが
訓練を終え、風呂から上がったノアは一人部屋へと向かう
何日も前にアンナから貰った香り袋からはまだ良い香りがほのかに香る
いつも持ち歩いているこれにアンナが気づいたときは、嬉しいです!といって満面の笑みを浮かべていた
その笑顔を思い出し、ノアからもふっと笑みが漏れる
「…なにニヤついていやがる」
口が悪く威圧感たっぷりのこの声
顔を見なくともすぐにわかる
「リヴァイ、最近よく会うな」
「……」
「まぁいい、それより、エルヴィンの部屋の前で何をしている?
今日は会議でここにはいないぞ」
「…そうみてぇだな」
エルヴィンの部屋の扉の横で壁に寄りかかり、腕を組んでいた
エルヴィンの帰りを待っているのだろう
「ハンジとミケもついていっているからな、今日は帰ってこないと思うぞ」
あいつらは酒が好きだ
そう言って自室の扉を開けるノア
チラッとリヴァイの方を見て、入るか?一言声をかける
リヴァイは返事をすることなく、壁から背中を離し、ノアの部屋へと入った