第6章 6
「リヴァイのことなんだが、ノアの隊に入りたいだろう?と聞いたことがあるんだ」
「…また、お前は直球だな」
「まあ、そこは置いといてよ、でさ、リヴァイったらなんて返事したと思う?俺が近くにいないほうがいいって言ったんだよ」
「…ほう」
エルヴィンとハンジが話している横でミケは酒に口をつけている
「なんでだと思う?なあミケ」
「…俺に振るな」
つまみに伸ばした手が一瞬止まる
そうは言いながらも一緒に考えてくれるあたり可愛らしいと思う
「…ノアが抱えているものに気づいたのかもしれないな」
「やっぱりそれしかないよな、だから今日はあの二人を置いてきたんだ」
なにか進展があればと思って
そう言うハンジは少し寂しそうな表情
誰よりもノアのことを大切に思っているハンジ
エルヴィンもミケもそのことを知っているから、ハンジがノアを救ってやれないことを悔しく思っていることも理解していた
「リヴァイなら、救ってくれる」
穏やかに憂いな微笑みを浮かべるハンジ
宿の一室には柔らかな空気が流れていた