第11章 11
それから少し経って、そろそろ巨人が木登りを始めようとしたころ
ドンッ!
衝撃音が響いた
「え、なに?」
森の中から物凄い音がした
なにかを破壊したような…
その衝撃のせいか木の周りのいた巨人は尻餅をつき、逃げ出すものもいた
気になり、森の方に目を向けるも砂埃が上がっているだけで、他はなにも見えない
ノアさんは無事?
嫌な予感が一瞬胸をよぎる
「っ、みんなはここにいて!」
そう叫ぶと立体機動で木の合間を縫って飛ぶ
え、アンナさん!?
後ろからそう叫ぶ声も聞こえるが気にしてらんない
取り敢えず今はノアさんの安否が心配
森の中は迷路のようでどこにみんながいるかもわからない
どうか、ご無事で…!
そう願うしかなかった