第11章 11
ノア分隊長に任された援護
巨人をこの森に入れない
ただ木に登って待っていれば巨人は私たちを捕らえようと木の周りに集まる
たまに森の中に入ろうとする巨人には上から一発で頸を削ぐ
それの繰り返しだった
「アンナさん、いつまでこうしていればいいんですか?」
少し怯えた表情を見せる兵士は壁外調査の経験が少ない新兵
なんども壁外調査をしている兵士でも巨人は怖いというのに、新兵だとなおさらだろう
「ノア分隊長がお戻りになるまでだよ」
お任せ下さいと言ったときの分隊長の笑顔が浮かぶ
信頼してるぞっていう表情だった
嬉しくてニヤけが止まらない
「アンナさん…?」
「ん、なんでもないよ」
先輩兵士としてだらしないところを見せてはならない
任務に集中しろ、と自分に言い聞かせる