Welcome to our party 2 【気象系BL】
第98章 未来のために by きぃな
【かずside】
「かず、俺ら…少し距離を置こう?」
久しぶりに二人で会えた夜
翔ちゃんからそう告げられた
「かずの新しい仕事のこと聞いたんだ…で、俺にもキャスターの声がかかってて」
「うん、俺も翔ちゃんのこと、聞いた」
自分にも映画の仕事が決まって、翔ちゃんの新しい仕事のことをマネージャーから聞かされたとき、なんとなくこうなるような予感はしてた
「お互い自分の置かれた状況下でしっかり頑張って、かずが言ったように俺も…嵐に還元したい」
「…翔ちゃんはそう言うだろうなって思ってた」
「かず…」
俺は翔ちゃんを真っ直ぐ見据えたまま口を開く
「悲しいとかじゃないんだよ?あ、そりゃ一緒に居られなくなるのは寂しいけど、俺らの、5人の先のことを考えたら…ここでさらに知名度を上げるのが一番いい道なんだよね、だから…だから、お互い頑張んなきゃならないんだよね…っ」
「…かず、泣くなよ」
「な、泣いてなんか…っ」
俺の頬を伝うのは何の水だろう
「ほら、おいで」
翔ちゃんが俺に向かって手を広げる
「しょ…ちゃ…っ」
翔ちゃんの胸に飛び込んでギュッと抱き締められると、抑えてたものが一気に溢れて、しばらくその腕の中で泣いていた