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Welcome to our party 2 【気象系BL】

第95章 第二ボタン by チャコ


温かかったけど
ボタンが1つ、取れていた。

「すみません…」
「なぁ…サッカー部入らない?」
「え?」
「てか、1年だよな?名前は?」
「え…あ…1年の…二宮和也です」
「よしっ、二宮…ニノ!こっちおいでっ!」

断る間もなく突然部活のメンバーに紹介されて…

「は~い、ニノちゃん入部届!」

お調子者の部員にその場で入部届を書かされた。







「無理矢理入部させちゃったから…ホントはサッカー部なんて嫌だったか?」

最後の練習の帰り道…
並んで歩く先輩がふと立ち止まって僕を覗き込んだ。

「そんなっ…嫌だったら辞めてますっ」

近づいてくる顔を避けるように僕は必死で首を振った。

あの日から、毎日先輩が迎えに来てくれて…そのうちサッカー部の1年とも仲良くなって…
いじめもなくなった。

何より部活に行けば櫻井先輩に会えたから…
部活は僕の救いの場所だった。


でも…明日は先輩の卒業式…


夕陽に反射して
先輩の第二ボタンがキラッと光った。

今先輩が着てる学ランの第二ボタンは…僕があの日、こっそり付けておいた僕のボタン…

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