Welcome to our party 2 【気象系BL】
第95章 第二ボタン by チャコ
「お疲れ様です」
大粒の汗を浮かべながら
櫻井先輩はいつものように
爽やかに笑って近づいてくる。
「さんきゅー」
そんな彼にタオルを渡す時には
もう真っすぐにみつめることなんかできない…
微かに触れた指が…
勝手に踊り出すように熱を持って脈を打った。
震えが伝わらないように
少し離れようとしたのに
今日に限って、先輩はその場に座って汗を拭き始めた。
「結局、引退してからも居座って…ずっと付き合わせちゃったなぁ…」
申し訳なさそうに笑う先輩の顔に
真っ赤な夕陽が当たってる…
眩しすぎて、直視なんかできない
「僕が勝手に残ってただけですから……むしろ邪魔してごめんなさい…」
「え、俺…邪魔なんて言ってないだろ~?感謝してるよ?」
先輩が僕の腕をトンと小突いた。
僕はもう…溶けちゃうんじゃないかと思う…