Welcome to our party 2 【気象系BL】
第93章 手紙-サランヘ- by のさまじょ
思い出した。
あれは、ニノが大野のじいさんのとこにいく前の晩。
心細かったのか、俺の服の裾を掴んだまま離さなかった。
『なんだよ…そんなに心配することねえよ』
『でも…僕…』
『…じゃあよ、おまじないしてやるよ』
『おまじない?』
『ああ…朝鮮語で何ていうのかな…』
もう説明するの面倒で、俺はニノの額にキスをしてやった。
だって…女みたいな顔で寂しそうにしてるから…
男だってわかってたけど、思わずそうしていた。
『元気になるおまじない』
『これが…?』
『もうニノは大丈夫だよ。ほら、元気になったろ?』
『…はい!僕、元気になりました!』
『はは…単純でいいなあ。ニノは』
ぐしゃっとニノの頭を撫でると、ニノは笑った。
『忘れんなよ?このおまじないは、一生効くからな』
『はい!僕わすれません!おまじない!』