Welcome to our party 2 【気象系BL】
第9章 escort by つぎこ
「 どう? 少しは気分転換できたでしょ? 」
ソファーに座ると、頭上後方からビールがやってきた。
「 気分転換? 」
夜の一人散策。
あ、一人じゃなかったんだっけ。
「…そ。息抜きは必要でしょ。」
息抜きか…。
それは出来たかな。
だから一人設定にしてくれてたのかな。
「…不良生徒に随分と振り回されたけどね? 」
映画みたいにね。
嫌みたっぷりに見上げると、翔くんの頬がピクピクしてきて…。
…。
そういやさ…。
俺のコト、ずっと付けてたんだよね。
「 翔くんさ、ちょっと俺で遊んだでしょ? 」
『 招き猫にお辞儀して 』
『 お地蔵様にご挨拶 』
なんてさ。
俺、素直にやっちゃったじゃん。
しっかり俺で遊んでくれたよね?
「 いや、実に素直で可愛かったよ。」
堪えきれなくなった翔くんが、後ろを向いた。
「 俺、好きだよ? 潤のそういうとこ。好奇心旺盛なとこも、何事にも妥協しないで手加減しないとこも、全部ね。」
気を取り直し、向き直った翔くんが俺を見つめる。
あのね、翔くん…。
そんなコト、言っちゃっていいの?
俺、また乗せられちゃうよ?
だって俺、超素直だし。
好奇心バリバリだし、妥協しないし、手加減しないんだよ?
今度は俺から、ね。
line 開いて…
送信…。
END