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Welcome to our party 2 【気象系BL】

第65章 輪舞ーRondoー by millie



雅紀の吐息を感じる。
こんな時間がまた訪れるなんて思ってもいなかった。

事故の瞬間のことは覚えてる。
涙でぐちゃぐちゃの雅紀の顔が悲しくて、でも雅紀を救えた自分がすごく誇らしかった。

肌に落ちる雅紀の唇の熱さが、指先が送り込む快感が残り時間の少なさを教えるようで切なくなる。

「智?どうして泣いてるの?」
「…雅紀…。なんでもない…だから抱いて?もっとぎゅってして?」

こぼれ落ちる時間を少しでも刻みつけるように雅紀にしがみついた。

「智…愛してる…大好きだよ」
「雅紀…僕も…雅紀が好き…」

雅紀が僕の中に入ってくる。
熱い楔を躰に感じる。
このままずっとって思うけどそれは叶わないことで…。

雅紀のくれる快感に酔う。
どうか少しでも雅紀に想いが伝わるように…。


「雅紀、ごめんね。帰ってきたせいでまた辛い思いをさせちゃうね…」

少しの隙間もない程、抱きしめあったベッドの上で言わずにいられなかった。
限りある時間、再び訪れる別離。
しかもそれは明日かもしれない…。

「智…そんな風に思わないで。それでも俺は智に逢えてよかった。ごめんね…智の未来を奪って。ずっとずっと謝りたかったんだ」
「雅紀…謝らないで。僕が雅紀を守りたかったの。それが叶って僕は幸せなんだ」

終わりを見つめながらそれでも二人、求めあった。
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