Welcome to our party 2 【気象系BL】
第65章 輪舞ーRondoー by millie
智が戻ってきた…。
ずっと会いたくて側にいたくて求め続けてた人。
絶対に叶わないと思ってたことが叶ってしまった。
突然の出来事に頭も感情もついていない俺。
そんな俺を静かに見守るように側にいる智。
そんな俺たちを見つめる和…。
不思議な三角形を描いたまま、日々は流れていく。
それでも智との間にある限られた時間を無駄にしたくなくて何かに取り憑かれたように智を連れてあちこちに出かけた。
まるで何もなかったかのように俺たちの元に戻ってきた智だけど現実はそんなに甘くないことはすぐに思い知らされた。
智と出かけた先でお茶でもしようと入ったカフェ。
店員さんに人数を聞かれて当たり前に『二人』と答えた俺に怪訝そうな顔の店員さん。
『後からいらっしゃるんですね』そう言って席に案内しようとする。
「え?なに言ってるの?」
思わず口から出た一言。
智の顔を見て「ここにいます」って言おうと思ったのに…智が小さく首を振った。
「ごめんなさい、やっぱりいいです」
そのまま智の手を引いて店を出た。
「…智、これどういうことかわかる?」
「これがね…【黄泉がえり】なんだ」
智が寂しそうな顔で教えてくれた。