Welcome to our party 2 【気象系BL】
第7章 Love Cooking♡ by きぃな
【潤side】
来年公開の映画が決まった
俺の役は
『料理教室のイケメン先生』
「なんで俺が生徒なんだよっ」
そう、共演はまさかの翔くんで
俺の料理教室の生徒役
「だって翔くん、不器用だもん」
「うっさい、撮影が始まるまでにちゃんと基礎とか教えろよ、松本センセ」
「ハイハイ」
って、教えてもらう態度じゃないっての
それでも仕事に対する態度は人一倍真面目だから、ちゃんと教えなきゃね
「ほら翔く…櫻井くん、こうやるんだよ」
俺はまな板の上に野菜を置いて、手際良く包丁を入れる
「ふぅん…上手いモンだなぁ」
「はい、やってみて」
俺は一歩引いて、まな板の前に翔くんを押し出す
たどたどしい手つきで野菜を切ろうとする翔くん
「あっ、もうっ、危なっかしいなぁ…」
俺は翔くんを後ろから抱き締めるようにして、翔くんの手を掴む
「こうやって…ね、ほら上手くいくでしょ?」
後ろから抱き締める翔くんは新鮮で
鼻をくすぐる翔くんの香水や、そのうなじ、斜め後ろから見える横顔が妙に色っぽくて…
「なるほど、上手く切れるもんだね」
なんて、俺の腕の中で翔くんが動くから…
「あっ、ちょ…っ、櫻っ、しょ…くんっ、動かないで…っ、んっ」
「って、センセ、なにやらしい声出して…」
翔くんの動きが止まる
「なぁ、俺の腰に当たってるの、なに?」
ヤバいっ、バレたっ