Welcome to our party 2 【気象系BL】
第54章 仰せのままに♡ by Namako
冗談だと思った…
ファンの子達を喜ばせようとした、ただのサービストークだ、ってね?
そう思ってたのに、それが現実になるなんてさ…、思わないじゃん?
収録後、俺の手元に届いた台本。
表紙を開いた瞬間、俺の目は”点”になった。
だってそこには、
『執事影山役 櫻井翔』
の文字があったから。
居ても立っても居られずに、俺は翔ちゃんに電話をかけた。
「翔ちゃん? あのさ…」
「台本だろ? 俺もさっき受け取ってさぁ、ビックリだよな」
俺が言い終えるよりも前に、そう言って翔ちゃんは笑った。
もしかして…だよ?
翔ちゃん、何かした?
…って、あるわけないよね、そんなこと。
「なあ、ちょっと二人で台本の読み合わせとかしねぇ? ほら、俺も久しぶりだからさ、”影山”やんの…。だからさ、正直不安なわけよ」
そう言った翔ちゃんの口調からは、久しぶりに演じる役に対する不安なんて、微塵も感じられなかったけど、俺はその提案に乗ることにした。
ほら、メンバーの前で演技する、とかって照れるじゃん?
だからさ、その前にちょっと慣れとかないとね?