第52章 月下香 by うめ

「ふぁぁっっ…！！」


「はぁっ…あれだけ慣らしたのにこの締まり…たまらないな…」


御前の猛りがやっと…私の中に入ってくる。
この瞬間こそが…私の幸せの時。


「あっっ、あっっ…あぁっっ…御前様っっ…」


「影山っっ…」


腰を掴まれ、激しく身体を揺さぶられる。
規則正しく肌がぶつかる音が…ＢＧＭの様に心地いい。


腕を解放された私は…御前の背中に手を回して声を上げた。
私の中に埋まる御前が…どんどん大きくなっていく。


「いいぞ影山…もっと腰を振れっっ…」


「ひぁっっ…あぁんっっ…」


「もっと乱れて…見せてくれ…私にしか見せない影山を…」


「あぅんっっ、あぁっっ…御前っっ…様ぁっっ…」


お嬢様…申し訳ございません…。
お嬢様と同じ様に…この影山も…このお方を…お慕いしております…。
せめてこの想いが叶わないのならば…身体だけでも…御前に…。


「いやんっっ…あっっ…御前様っっ…イ、イきますっっ…あぁんっっ…！！」


腹に薄くなった熱が放たれ…私の奥深くに…御前様の熱が吐き出された。


「今夜もよかったぞ影山」


行為が終わると直ぐに私の身体はベッドに投げ出される。


「後始末を頼むな」


身支度を整えるその姿を…私は時間が許されるまで…ぼんやりと見つめていた。