Welcome to our party 2 【気象系BL】
第48章 いつかの約束 by きぃな
取るものも取り合えず病院に向かう
病室を開けると、苦しそうなさとが虚ろな瞳で俺を見る
「さと…っ」
傍に駈け寄ると、荒い呼吸の間に聞こえる、さとの消えそうな声
でも、俺の耳にはしっかりとその声が届く
『生きたい』と
「さとっ、俺が、俺が助けてやるから、頑張れ…っ」
さとが微かに笑って小さく頷く
「急いで手術の準備っ」
「しょ…」
「っ、さと、さとっ?」
閉じられた瞳から静かに涙を流すと、さとはそのまま意識を手放した
「まだ逝くな…っ、さとっ」
俺はさとの手を強く握りしめた