Welcome to our party 2 【気象系BL】
第44章 君と描く未来、その先へ… by Namako
「しょ…しょお…」
俺の下で揺れながら、まるで譫語のように俺の名前を呼ぶ。
俺はそれに応えるように、繋いだ手に力をこめた。
「しょ…お…、一緒に…」
「ああ、一緒に…」
「嬉し…よ、翔…」
瞬間、小さく悲鳴を上げると同時に、意識を飛ばした智君の唇に、そっと自分のそれを触れさせる。
「…愛してるよ、これからもずっと…」
俺達のこの先の未来に何が待っているのかなんて、俺は知らない。
もしかしたら、君が有名な画家になって、俺の手の届かない世界に行ってしまうかもしれない。
その時は、俺は笑顔で君を…なんてことはきっと出来ないんだろうな…
でも、漸く自分の足で一歩を踏み出した智君を、止める権利なんて俺にはないから…
君は君の道を歩けばいい。
だけどね?
もし君が道に迷ったら…
その時は、君が描いたあの絵のように、俺が君を光の差す方へと導いて上げるから…
俺達はずっと一緒だから…
ゆっくりでいい
『翔』
君がタイトルにこめたように…
共に羽ばたいて行こう、未来へ…
「愛してるよ…永遠に…
君だけを…」
光の元へ…
end…