Welcome to our party 2 【気象系BL】
第27章 You 're the only one by Namako
険悪ムードのまま迎えたお遊戯会当日…
俺は仕事でもないのに、普段通りスーツを着込み、ネクタイをしめた。
“嘘はいけない”と、常日頃カズに言ってる手前、こうするしかなかった。
いつも通り保育園にカズを送り届ける。
「行ってらっしゃい」
「…いてきます」
門の向こうに消える背中が、余計に小さく見える。
ごめんカズ…
「あら、カズくんパパ、今日はお仕事ですか?」
声をかけてきたのは、園長先生だ。
「はあ…実は…」
俺はカズとのここ数日のやり取りを、園長先生に話した。
すると園長先生は、そのふくよかなお腹を抱えてゲラゲラと笑いだした。
それ、ちょっと失礼じゃね?
俺、真剣に悩んでんのに…
「あぁ、これは失礼。分かりますよ、お父さんの気持ち。いつまでも一番でいたいですよね? でも、子供だって成長してるんですよ?」
そんなこと今更言われなくたって分かってる。
それでもどうにもならないから、こうやって悩んでるんじゃないか…
「お父さん、親って、子供にとっては“特別”なんですよ? 親の存在を超えるものは、ありませんよ?」
“特別”…
俺が、カズにとっての“特別”?