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Welcome to our party 2 【気象系BL】

第22章 大事なもの。 by チャコ


「もう!終わりっっ」

俺はカズくんから
柔らかいふわふわのその子を取り上げた

「あぁぁっ!あーばさんっ!だめぇっっ」
「ダメじゃないの!うちに来てまで何してんの?」
「やだやだっ…乱暴にしないでっ」

再びカズくんの腕の中にその子は収まった

そんなに大野くんがいいの?
黄色いクマのぬいぐるみを抱きしめて
智、智って…俺は?

「それ持って…帰れば…?」

結局、カズくんが好きなのは
大野くんなんだ…

俺はただ…夢を見せるキャストの一人

夢の国で出会ってしまったんだから
現実はこんなもんだ

「なんでそんなこと言うの…?」

背中から泣き出しそうな声が聞こえた

…ヤバイっ…
バッと振り向くと真っ黒の瞳がうるうる揺れていた

「…っごめん…違うんだ…泣かないで…」

俺はカズくんの涙に弱い…
カズくんを好きになったきっかけも彼の涙だった

その涙の原因も…カズくんの同級生の
…大野智くん…

園内ではぐれて泣きそうになっていたカズくんと一緒に大野くんを探してあげた

それが俺たちの出会い

だから俺達の間には
いつも大野くんがいる…

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