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【OP】逆走警報発令中!【男主】

第3章 2


「ちょ!! エース起きろ!! お前の帽子、カモメに持ってかれたぞ!! 」

「ん……?あ゛あぁああぁああぁあぁあ!!!!!!! 」

「ちゃんとした言葉で喋れよ」


んな奇声を発されても……。


「やべェこりゃあ一大事だ……!!」


そういうとエースは僕のポケットに入っていたメモ帳とペンを奪い取ると、何やら書き始めた。
そして破って甲板に投げ捨て、ばたばたとストライカーを準備し始めた。

なんだかもういやな予感しかしない。


「いくぞディアロ!! 肉……ごほん、帽子を取り返しに!! 」

「は?え、ちょ」


あれよあれよとストライカーに乗せられて発進してしまった。
なんで僕まで巻き込まれなくちゃいけないんだよ……。


「しかもこれ……カモメの方向から逆走してる? 」

「まちやがれ!! 」


聞いてない!!


「もういやだあぁあああぁああぁああ!!!!! 」


この能天気のことだ。帰る時のことなどさらさら考えてないだろう。
僕の叫び声はグランドラインの空にむなしく響き渡った。





***************


仕事がある程度片付いたから俺は気分転換に甲板に出た。
じりじりと照りつける夏島の日差しに思わず顔をしかめた。


「こりゃあ部屋にいたほうが涼しそうだねぃ……」


部屋に戻ろうとすると、ふと一枚の紙が落ちていることに気がついた。


「……?これなんだよい? 」


拾い上げてまじまじと見てみた。
なんだかミミズがのたくったような文字だ。読みにくいことこの上ない。


「……汚い字だねぃ……何々……? 『帽子取り返してくる!! エース ディアロ』……はぁ」


思わず盛大な溜息をついてしまった。頭が痛いよい。


「あいつ……馬鹿かよい」


仕方なく俺はオヤジに報告することにした。





ハイパー能天気な二番隊隊長+不運な隊員と苦労人不死鳥の追いかけっこは、ここから始まったのであった。
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