第2章 ひびき
「こんばんは」
里奈が振りむくとその人物は頭をぺこりと下げた
「僕は紫京院ひびき」
「私は里奈です」
「里奈さんどうかしましたか?こんな所で」
「あ‥私は‥」
「ボーカルドールなのは知っていますよ」
里奈は驚いたがすぐに笑った
「ひびきさんこそどうしたんですか?」
「眠れなくてね‥あなたはいつもここに?」
里奈は頷いた
「ファルルという人を知っているかな?」
「はい‥会った事はないですけど‥その人もボーカルドールなんですよね?」
里奈がそういうとひびきは頷いた
「前に一度ファルルとこの場所で踊りました。どうです?あなたも踊りませんか?」
「え?でも私‥」
「僕に身をまかせてくだされば大丈夫です」
里奈はひびきがさしだした手を掴んだ