NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第8章 そういえばさ
着いたのは広くて特に何も無い空間
部屋とは呼べない程の広さだ
「ここはヴァリアーの鍛練場みてぇなもんだァ。さっき渡したボックスを出せ」
先ほど渡されたボックス2つをポケットから取り出す
「そのボックスは中に兵器が入っている。それを取り出すには“死ぬ気の炎”が必要だァ」
『死ぬ気の炎?』
「死ぬ気の炎はそれぞれ、嵐、雨、雷、雲、霧、そして大空の6つだァ。この6つのうちどれかの波動が流れているはずだァ」
ロン毛は自分の指にはめたリングを私の顔の前に持ってくると、そのリングにボッと火をつけた
「これが死ぬ気の炎だァ。ちなみに俺は雨属性の炎。このリングに炎を灯し、ボックスへ注入する」
次は炎を灯したリングをボックスの穴に入れる。
ボックスから出てきたのはロン毛の炎と同じものを纏った鮫だった
「これが俺のボックス兵器だァ。ボックスには大体動物が内蔵されている」
『それって炎によってボックスも異なるの?』
「あぁ、それぞれの属性に合わせたボックスが作られている」
『ふーん…じゃ、リング貸して』
「これは俺のだ。テメェにはこれをやる」
ロン毛に渡されたのは5つのリング
「そいつは試供品だ。大空のリングは全てのボックスを開甲できるが、テメェは初めてだ。何属性なのかを知る必要がある。まずは死ぬ気の炎をリングに灯してみろ」
『わかった』
貰ったうちの一つを右指にはめる。
「死ぬ気の炎を出すには死ぬ気の“覚悟”が必要だァ。強くその覚悟を念じろ」
『死ぬ気の覚悟…』
私にとっての覚悟…
何を覚悟すればいいんだろう
何を思えば…
「ゔお"ぉい!!集中しろォ!」
『はぁ…わかんない。覚悟って何?死んでもいい覚悟?』
「少し違う。人によるが、何のためにこの兵器を使うのか、何のために死ぬ気になるのか、自分の中で“理由”を探せェ」
私の中の理由…
死ぬ気でこの兵器を使う覚悟があるのか、
何のために死ぬ気になるのか
その答えを考えればいいってこと?
私の死ぬ気になる理由なんてそりゃあ──────…