第2章 浮気夫は女の敵!!!
春が過ぎて
夏の暑さが少しづつ感じられるようになってきた今日この頃
俺の嫁は
最近仲良くなった長屋の女と話しこんでる
その話の大半が夫のグチや子育ての苦労についてだ
『まぁ、そうなの?たいへんね~』
「そうなのよ!!!うちの浮気亭主ときたらさぁ!!!」
『それは困ったわねぇ...だったらうちの鯉伴も連れて、旦那さんをぎゃふんと言わせましょうよ♪』
今、俺の名前が聞こえたのはきっと気のせいだ
「さてと、散歩でも行くか~」
『あなた(ニッコリ)』
きた......
『お願いがあるの、ちょっと来てくれる?』
刹那のお願いに拒否権が無いのを
俺はよーーーーーーーーーっく、知っている
「わかった、わかった今行くよー(泣)」
さらば俺の江戸の町よ!!!
今日は散歩に行けないぜ!!!
刹那の話によると
女の名前はお菊
夫と息子の三人暮らしだが
最近夫が仕事にも行かず、女のところに入り浸っている事に困っているらしい
「それで?俺は何すりゃいいんだよ」
リクオを抱き上げて愛する嫁に聞いてみる
『お菊さんを旦那さんの前で連れ去ろうとして欲しいのよ~♪』
具体的に言うと
俺は遊女を探す悪人で、お菊さんを気に入り
夫の前で連れ去るふりをすればいいそうだ
「お前は何すんだい?」
『私はもちろん、貴方の女役よ』
ですよね~
『さっそく今からお菊さんの家に向かうわよー!!!』
なんかやけにはりきってるけど
大丈夫か?
俺達はそんな不安をかかえながら
お菊の住む長屋に向かった