藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第22章 ♡Story69♡ ふたりが出会えたキセキ
『もし、本当にそんな人ができたら……大事にしてあげるのよ?』
「っ……」
『大事にされて、嬉しくない女の子はいないわ(微笑)
それじゃ、大学でも頑張るのよ?』
「っ……はい!」
『……(微笑)』
「俺……立派な教師になってやるから……」
『うん、がんばって(微笑)』
_現在
「いい話だわ……(涙)」
「おいおい泣くほどかよ百合(汗)」
「そして何年後かにその運命の女の子、百合が現れるわけね(笑)
次はそんなエピソードがある写真よ。」
次に映し出されたのは……
「これ、太輔くんが百合たちの小学校に来た時のもので……
当時担任だった先生が撮ってくれたものよ。
太輔くんに抱きついてるのが百合で、隣ですねているのが陸くん(笑)
たしか、太輔くんの方にも似たような写真があるわよね?」
「あ、はい……これ、ですよね?
クラス全員での集合写真です。」
「ふたりが初めて会ったエピソードは皆さんご存知の通りです(笑)
そしてここからは、初めてのエピソードを話させていただきます。
……これは、百合が入院をしていた時に撮ったものです。
百合自身は、笑っていますがこの時は本当に辛かったと思います……」
「入院中、治療は辛いわ学校にはいけないわ……大変だったなぁ……」
_5年前
「うわぁぁぁん!髪が抜けてるぅ……」
クシを入れた瞬間に髪が一気に抜け、泣き崩れる百合。
「抗がん剤のせいよ……でも、百合が元気になるために必要なことなの。
だから我慢しなさい。これが終われば、陸くんたちに会えるんだから……」
「っ……ほんとぉ?(涙)」
「もちろんよ……
この治療に耐えれば学校にだって時期行けるわ(微笑)」
「っ……うん!」
そして百合はこの日から抗癌剤治療を一生懸命に受けた。
「げほっごほっ!ごほっ!
うえ……臭いぃ……」
「薬が効いいている証拠よ?全部吐きなさい……」
「ごほっ……!」
「ぅぅ……ねぇ、お母さん……」
「どうしたの?」
「私……いつになったら学校に行けるの?」