藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第22章 ♡Story69♡ ふたりが出会えたキセキ
「あのね?けしてプロスポーツ選手になりたい、有名人になりたいっていった
大きな夢じゃなくても、素敵な恋人が欲しい…新しい服が欲しい……
こういう小さなことも、夢っていうの。
人は何かしら、夢を持って生きているの。太輔くんも、
小さなことでも夢があるでしょ?」
「っ……んなもん……」
1回百合に視線を向けるがすぐに視線を逸らす太輔。
「きっと太輔くんも、夢を持つ日が来ると思うなぁ……」
「っ俺が……?」
「うん(微笑)」
「っ……」
(夢……俺の、夢か……俺の、夢は……)
_現在
「それが、太輔の教師になりたいって夢に繋がっていくんだね(微笑)」
「……まぁな。」
「でもさー……太輔のその頃の夢って……白咲先生の恋人になりたいじゃなかったの?(笑)」
「っば!ちげぇよ!
っそもそも……そもそも、ちゃんと婚約者がいたし……」
「寺嶌さんって、人?」
「……あぁ、俺が1年の時、3年の担任をしてんだ……
卒業生を見送ったあと、若くして校長に就任した……」
「ふーん……」
「なんか、当時の関係性ってついこないだまでのお前らの関係に似てね?」
陸は和真に視線を移した。
「はぁ?なんでだよ……」
「なーんかね、この時の登場人物の3人!
白咲先生は百合で、寺嶌って人が藤ヶ谷先生!それで当時の先生が九条!
なーんか、それと似てるような気がする(笑)」
「九条くんも、百合が初恋だもんねー(笑)
でも運悪く運命の相手……婚約者がいた……まるっきり一緒じゃない(笑)」
「だから……先生九条に対して感情的だったのかな?」
「それ関係あるかー?(苦笑)」
_12年前
「藤ヶ谷くん、進路の方はもう決まってるの?
貴方だけ進路希望書出てないわよ?」
「……だって、俺は何したいのか分からねぇし……
かといって大学に行くほど頭も良くねぇし……就職かなー……」
「……なんとなくで就職は、離職率高いわよ?
それに、なにかしら大学に行かないと!」
「だーかーら!俺の頭じゃ無理だっつーの!」
「まだ2年生よ?諦めちゃダメよ!」
「っ無理なもんは無理なんだよ!!」