藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第20章 ♡Story67♡ 最後の文化祭
「色んな人に頼ってください(微笑)」
「いろんな、人……?」
「そっ……もちろん俺らに頼ってくれるのも嬉しいですよ!
俺ら以外にも、頼れる人沢山いるでしょ?
だから、そんなに気を重くしないでください。もし、
お子さんが無事生まれてきたら……
しっかりと愛情を注ぐ。これだけは、忘れないでください……」
「……。」
「きっと、いつか自分だけにはお母さんがいないって、生まれてきた子が思い悩む日も、
来ると思います……それでも、父親である貴方がその子に愛情を注げばいい。
子供は、ちゃんとわかってくれますから(微笑)
自分が、愛されているって……」
「っ……」
「だから、余計な心配はしない!
子供って、意外と大人のそういうところ察しますからね?」
「あーう!ぱーぱ、しゅきぃ!」
「ほらね(笑)
こうして赤ん坊のうちでも……何かと察しているんですよ……」
「……子供って、不思議ですね……ずっと教師をやってるのに……なんか変な気持ちです……」
「まぁ……大体高校生とかだったからでしょ(笑)
高校生は、ある程度大人ですからね……でも、親にとっては子供が何歳でも
子供なんですよ……」
「そうですね……」
太輔は再び百合のほうへ視線を戻した。
「お、今度は団司くんとか!
てか徹平くんいつになったら踊れんだろ(笑)」
「そういえば……こうして手を繋ぐのって初めてですね……」
「そうだな……でも、あの時手をちゃんと取れていれば……あんな事には……」
『っ志村さん!お願いですから早く救急s.『百合ちゃん、行くよ。』
…っ嫌だ!!放して!!』
『っ百合ちゃん!!』
『っ待てよ!!
百合ちゃんからその手を放せ!!!』
『っ…志村さん来たら駄目!!』
『っ団司君……彼女は……』
『っ……』
『百合ちゃんは、助け出せず……今は兄の、屋敷だ……
徹平君も、今病室にいる……』
『っ……!?』
「団司さん……?」
「君が、連れ去られることはなかった……今でも、後悔している……。」
「っ団司さん……」