第15章 ♡Story６２♡　誕生日会

「……百合、行くぞ。」＿ｸﾞｲｯ



「ぁ……ちょ太輔！_ｸﾞｲｯ！「おい、ざけんなよ……」っちょ和真くん……？
っふたりとも、急にどうしたの！？」



九条は百合の腕を強く掴み引き止めた。



一体、何様だよ……



「「お前には関係ない。」」



「そ、そんなきっぱり言わなくても……(涙)」



「「……。」」



コイツは、本当に俺から百合を奪うつもりなのか……？



「っねぇ……急にどうしたの？」



「……百合、どっちを優先させんだ？
お前が、決めろ……」



当然、百合は俺のほうを選ぶはずだ……


「え！？えっと……」



太輔の問いにびっくりする百合。



「おい……どっちにすんだよ……」



「っ和真くんまで……」



百合は、なぜか悩んでいるような素振りを見せた……



なんで？



なんで、こんな奴に……迷ってんだよ……



そんな時……







「おーい！九条！」



「……神城？」



「ちょっと百合についてみんなで相談したいことがあんだよー！」



陸が、何やら叫んでいた……。



まさか、陸の奴……





「っなんでこんな時に……」



「私について？陸、何言ってんだろ(苦笑)
でも、行ったほうがいいんじゃない和真くん。」



「っ……でm.「おーい！早く来いよ九条！」っわーたよ！！
今行くよ……」



和真は渋々そうに陸の元に走っていき、



中庭には百合と太輔だけになった。



「……。」



一安心、と言っていいのだろうか……



「陸、私についてってどういうことよ……」



「また、サプライズでも考えてくれるんじゃねぇか？」



「かなー(笑)
でも、なら私がいるときに言わなくてもいいと思わない？」



「さぁな(苦笑)」



まさか、陸は気を使って……？



「それにしても、話ってなんだったんだろう和真くん……
ねぇ、太輔！」



「なんだ？」



「……あのさ、」



百合は何やら気まずそうに俺を見上げた。