藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第12章 ♡Story59♡ 溢れる気持ち
本当に歌詞は、俺たちのことを歌っているようだった……
『ほんとは気づいてた
こんなに愛してた
溢れ出す気持ち うまく言えないのは何故?
今まで迷ってた それでも想ってた…』
俺は最初、自分に素直になれなくて……肝心なところで黙り込んで……
誤魔化し続けて……百合を好きになっちゃいけないって、
思っていたけど……俺はそれを抑えきれなかった……。
『変わらない願い
叶えたい So, it' only You 愛してる…』
お互い両思いになってからは……いろいろあったよな……
でも俺らは……
『いつか二人 傷ついて 泣いたとしても
愛は(愛は)
ひとつ(ひとつ)
ふたりでいればいい…』
それを乗り越えてきた……これからだって……
『ほんとは気づいてた こんなに愛してた
眠れない夜は ぜんぶ君のせいだよ
今まで迷ってた それでも想ってた
変わらない誓い
伝えたい So, it' only You 愛してる…』
曲を聴き終わりイヤフォンを外した。
「あ、終わりましたか?」
「はい……ありがとうございました。」
曲を聴き終わったら、ふと百合に会いたくなった……
百合は今頃、ご飯を食べているか片付けているところだろうか……
「ありゃ、藤ヶ谷先生……」
「そろそろ帰りたくなりましたか?(苦笑)」
「っ別に、そういう訳じゃないですから……」
「最後の一杯飲んだら行きますかね。」
「そうですね……」
最後のカクテルを飲み終わり、俺らは店を出た。
「じゃ!また明日です!」
「はい、お気をつけて。」
宏光と渉は少し家までの距離が遠いのでタクシーで帰ることになった。
ふたりを見送ったあと、太輔は最寄りの駅に向かった。