藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第11章 ♡Story58♡ 本音
百合side
今日の夕飯はオムライス、いつもより早めの時間に作った。
「後で少し、話あるんだけどよ……」
「全然大丈夫だよ!」
話って、なんだろ……でも、
私も話があるからいっか。
そして夕飯
久しぶりの太輔との食事、普段の食事がこんなに幸せなものなんて……
当たり前のことなのに、そのありがたみに今まで気付かなかった……
「……。」
なんだろ……太輔、さっきから浮かない顔しかしてない……
オムライス、不味かったかな?
「今日はオムライスなんだよ~」
ちょっとふざけた口調で言ってみる。
「あぁ、すごく美味しいよ……」
それでも、浮かない顔……
「ありがと!それより、話って何?
それに顔も浮かないよ?何か、関係でもあるの……?」
浮かない顔してるのは、話の内容のせいなのかな……
「……あのさ、」
少しの間を空ける太輔、ちょっと……深刻そうな感じがする……
「うん、」
「昨日、お前は治療しないって言っただろ?」
それが、どうしたんだろ……
「う、うん……そう、だけど……」
「それで、俺もそれでいいって…言っただろ……」
「そう…だね……」
太輔も、ちゃんと納得してくれたんだよね……
「本当は……」
「……。」
ぇ……?
本当は?
それ、って……
「治療を、受けてほしいって思ってる……」
「ぇ……?」
太輔……もしかして、
無理やり納得してたの……?
そんな太輔の顔は、すごく悲しそうで……スプーンを置き顔を俯かせた。
「っ俺は、ずっとお前に生きててもらいたい……」
これが……太輔の、本音なんだ……
昨日のことは、全くの嘘……
「っ太、輔……」
そして太輔は……
泣いていた……。
「お前と……ずっと、一緒に……」
「っ太輔!」
太輔、こんなに無理してたんだ……。
「ずっと一緒に、いたいんだよ……!!」
「っ……」
ごめんね……太輔
貴方の、気持ちに気づかなくて……