藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第10章 ♡Story57♡ 嫌いな敵
和真side
「百合が好き、ただそれだけだよ……」
俺は百合が好きだ……
この事実は変わらない……
「くっ……」
さっきより顔を険しくする……そんなに感情を露にするってことは、
やっぱりコイツは……
「おい……いい加減その手を離せよ……」
「っ……!」
教師が、高校生相手にこんなに感情的になるなんて……
「っ……おい……」
何なんだよ……何なんだよ、その目は……
「っ俺は……」
「っんだよ……」
マジで、ムカつく……
「お前が嫌いだ……。」
「……。」
ああそうかよ……俺だって、
俺だって前から……
アンタのことはうざくてうざくて仕方なかったよ。
いつも百合の近くにいて……
何かと現れるアンタが……
憎くて……忌々しくて……
俺は嫌いだよ。
大嫌いだ……
お前が近くにいるだけでも……
虫唾が走んだよ……。