藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第8章 ♡Story55♡ 思い出話
5分ほど走り続けて……
「ねぇ和真くん!お母さん達……どこだろ?」
「えぇぇ!?百合ちゃん、あてもなく走ってたの……?」
「とりあえずまっすぐ走ってればなぁって(笑)」
「っどうしよ百合!僕達迷子になっちゃったよ!」
慌てる和真と……
「あららぁ……百合達迷子?(笑)」
ちょっと能天気な百合なのだった。
_一方その頃…
「っ二人共遅いわ……いくらなんでもこんなに時間かかるかしら……」
「っちょっとそこら辺を探してきたほうがいいかもしれないな……」
「っねぇ母さん!なんで百合達戻ってこないの!?」
「裕太、俺たちで探してくるから、お前は和衣さん達とここで待っていなさい。
百合達が戻ってくるかも知れないからね。」
「戻ってきたら電話をするよ。子供の足だ、そう遠くに入っていないよ。」
こうして有希子と裕志はふたりを探すべく走り出した。
「ぅぅ……このまま帰れなかったらどうしよ……」
和真はすっかり涙ぐんでしまいその場に座り込んでしまった。
「大丈夫だよ!絶対お母さん達と会えるから!」
「もぉ……百合ちゃんがあそこを離れなければ
迷子になるなんてことなかったのに……」
「っだって……どうしてもオーロラ姫に会いたかったんだもん……それより、
ここってどこ?ファンタジーランドなの?」
「……なんか、木がいっぱいあるよ?
ここ、アドベンジャーランドとかかな?」
「ってことは、ここファンタジーランドじゃないの?」
「多分……まずはファンタジーランドに戻らなきゃ……でも、
どっちに歩けばいいんだろ……僕たち、地図持ってないし……」
「でもグルってまわれば着くでしょ?」
「っそうだけど……それだと時間が……」
「……とりあえず、さっき来たとこ戻ろ?
多分、そっちの方に行けば早く着くと思う!」
「……うん、そうだね。」
(早くお父さんとお母さんに会いたいよ……)
二人は手をつなぎ、再び歩いてきた道を戻ることにした。