藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第8章 ♡Story55♡ 思い出話
「百合が目を覚ますまで時間はたっぷりあるし、
何から話すか迷うw.「母さん、」あら裕太、どうしたの?」
「急に番組の打ち合わせが入ったんだ、だから俺……
仕事に行くよ……」
百合の傍にいれないのが悔しいのか、暗い表情を見せる裕太。
「わかったわ。百合のことは任せなさい。
こうして、友達もたくさん来ているんだから大丈夫よ(微笑)」
「ありがとう母さん、じゃあ行ってきます。」
「いってらっしゃい。」
有希子は裕太を病室の外まで見送った。
そして再び戻ってくると椅子に座った。
「それじゃ、ちょっとした昔話をしましょうかね。
百合と和真くんは、1、2年生の時同じクラスだったの。
陸くんも、一緒だったのよね。」
「あの二人、ずっと同じクラスの腐れ縁ですからね(苦笑)」
(それでよくカップルにまで上り詰めたわな……)←
「逆にすげぇよな(笑)」
「ふふ(微笑)
百合も和真くんが大好きで、
和真くんも百合のことが大好きだったのよね。」
「っ……」
話を聞きたくないのか、和真は耳までを真っ赤にしながら下に俯いていた。
「二人は、家と外、どっちで遊ぶことが多かったんですか?」
美香はすっかり興味を持ったらしい。
「外で遊ぶことが多いけれど……
外でしばらく遊んだあとに家に来てたりすることが多かったわね。
それで、よく二人とも汚れまくりで(笑)」
「ふたり揃ってやんちゃしてたんですねー(笑)」
「二人共というより、百合がやんちゃすぎたのよね(苦笑)」
_10年前
「お母さーん!ただいまぁ!」
「おかえり百合。」
「お、お邪魔します……」
「和真くんも、いらっしゃい。
……あら二人共!どろんこまみれじゃない!」
「へへへ♪
水たまりで遊んでたの~♪」
「もぉ……二人共、汚れを落とすためにお風呂に入りなさい。
服までこんなに汚して……」
「ご、ごめんなさい…おばさん……」
「えぇ……お風呂入るの!?
まだ昼間だよ!」
「いいから!
そのままの格好では、おうちの中には入れませーん!」
「えぇ……」