藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第7章 ♡Story54♡ 病気…?
「既に浸潤してる可能性があります。」
「っ!?
そん、な…嘘だろ……」
浸潤……つまり癌の転移ということ……
もしそれが本当なら、百合ちゃんは……
「あくまで、可能性です。もし浸潤してるのであれば、
急性骨髄性白血病か急性リンパ性白血病の可能性が高いでしょう。」
「っ急性って……っそれ!
治療しても完治する見込みがほとんどないのと同じじゃないですか!?」
「……えぇ、ですが、
進行を和らげることはできます。でもそれはあくまで……
寿命を延ばすだけの延命治療にしかなりません。
完治は、しないでしょう……。」
「っそんな、嘘だ……あの元気な百合ちゃんが癌だなんて……
絶対、嘘に決まってる……。」
(この医者の言ってることなんてあくまで予想だ。
百合ちゃんが白血病だなんて、ありえない…ありえないよ……)
「……検査は、彼女の意識が戻り次第明日以降にでも始めます。
しばらくは、この病院で入院することになります。ですので、
お仕事の方は……」
「わかって、ますよ……すぐにでも、事務所なり監督なりに連絡入れます……」
「お願いします……。」
医師からの話を受けショックを隠せない涼介はその場を後にし
1階の待合受付場所に移動した。
太輔と合流するためだ。
「……っあんな悲しいこと、藤ヶ谷さんに伝えないといけないなんて……」
それからしばらくし、太輔が病院内に入ってきた。
「っ山田君……!百合は……」
「今、個室病室の方で寝ています。柊さんも一緒ですけど…
意識は、あれからまだ戻っていません。」
「っ…そ、か……」
「……。」
「っ涼介!藤ヶ谷先生!」
「っ…裕太君……」
「っ裕太さん……」
(っちゃんと、二人に現実を教えなきゃ……
ここで黙っていても意味がない……)
「っ百合が倒れて病院に運ばれたってこと先生に聞いて……
っ百合はなんともないんだろ!?」
「……お二人共、落ち着いて……聞いてください。」
「「……?」」
「百合ちゃんの、ことなんですけど……」