藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第6章 ♡Story53♡ ふたりの距離
「まぁ私達の関係は、時間が何とかしてくれるよ。
私だって、いつかは大人になるし......そうなったら、何も問題はないでしょ?」
「あぁ、そうだな......」
「あとは、今年中にガンが再発しなければ問題なしだしね!」
「......。」
ガン......
百合は、俺が教育実習生として来た1年後あたりに白血病を患っていた。
それは去年行ったグアム旅行で初めて知った。
5年内にガンが再発しなければもう病気になることはない、
でももし、ガンが再発すれば百合の寿命は残りわずかとなってしまう......。
けど今年で5年目、年数を重ねれば重ねるほど再発の可能性は低くなる。
アイツのこの元気さを見る限り再発っていうのはなさそうだけど......
「ねぇ!そんなことよりこのクッキー食べない?
私の手作りなんだ~♪」
「ふぅん......」
そういや、九条にもあのクッキーを渡していたような気がすっけど......
まさか俺、ついでか?←
「時間にゆとりがあって沢山作っちゃったの(苦笑)
それで余ったから......」
ほらな。
「でもひとつだけ太輔用に作っておいた~♪」
「あっそ......」
「じゃじゃーん!ハート型クッキー♪
他のはうさぎさんクッキーなの!」
百合は太輔にハート型のクッキーを渡した。
「......さんきゅっ、
ほら、俺も......」
太輔は買い物する際に買ったチョコレートを百合に渡した。
「あ!私が大好きなチョコ!」
「ついでに買ってきた、今日は俺が晩飯つくっからゆっくりしてろ。」
「ありがと!じゃあお言葉に甘えて!」
そして太輔は早速オムライス作りに入った。
「卵、大丈夫?(笑)」
「気が散るからあっち行ってろ!」
「はいはーい(笑)」
(まーた失敗しそうw)←
そしてオムライスは完成し...
「ほら!言わんこっちゃない!」
「......。」
(なんでだよ......)
「卵ぐっちゃぐっちゃ(笑)
こりゃあ太輔にも料理教室開いてあげようか?」
「結構だ。」
(あくまで苦手なのはオムライスだけだし......)