第12章 ♯11
エルヴィンの足音が遠ざかると徐にハンジが口を開いた。
「、巨人が怖い?」
「・・・怖くはないです。ただ、憎い、です」
「憎い、か・・・」
「正直に言うと、最初は特になんの感情も持っていなかったんです。ただ興味がありました」
「興味?」
「人間の形をしているのに人間を食べる意味が分からなくて・・・」
「うんうん、分かるよ」
「私の身近に調査兵団の方は居らっしゃいませんでした。だから、人間の“死”がよく分からなかったと思うんです。訓練兵だったときも巨人に対する知識ばかりが先行していたので」