第12章 ♯11
彼の班員は全員無事だったはずだ。
責任という単語に違和感を感じ、たまらず口を挟んだ。
「あぁーは意味分かんないよね。ごめんごめん!前回の壁外調査でリヴァイがあなたを助けに行ったでしょ?」
「はい」
「あれがまずかったんだよー。結果としてはあれが最善策だった。だけどあの段階ではやっちゃいけなかったんだ」
「・・・・?」
意味が分からない。
エルヴィンに助けを求めると、
「右翼後方の生存確認はできなかった。つまり全員死んだ、という伝達がまわってきていたんだ。リヴァイはそれを聞いて、一人で後方の援護に向かった。自分の班の目的を放棄してね」
「伝達を無視し、班員と別れたんだ」
「・・・・」
「でもその結果、君を連れて戻ってきた」
エルヴィンが優しく微笑む。
「あなたが生きていたから良かった。リヴァイがもっと遅かったらあなたは死んでいたかもしれない。だけど自分の班員と離れちゃいけない立場なんだよ、あいつは」
ハンジが言う。
そんなことが・・・。